虚ろぐ | 空疎雪渓

ここは何かするかもしれない有末有子の適当なブログです。時々、新都社の運営もしています。

オエカキ用タブレットをいくつか比較・レビューしてみた。

友人がCintiqを貸してくれたので、色々なオエカキ用タブレットを比較・レビューしてみました。

 

今回比較したのは

の4製品。

iPad ProHUIONの新作も試してみたいが手元にないのでまた今後。サーフェスの新型も気になりますね。

 

なおオエカキはたまにするが得意ではないのとツールも然程使いこなせていないので、環境と利便性がポイントになる。

 

製品別の仕様比較

製品名 Intuos Pro large GT-220 Cintiq Companion コピー用紙
画像

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概要 板タブ タブレット機能付モニタ(液タブ) タブレットPC(液タブ)
価格 40,000円くらい 68,000円くらい 中古価格で120,000円くらい 1枚1円くらい
OS - - Win8.1Pro -
解像度 -*1 1920×1080(21.5インチ) 1920×1080(13.3インチ) 2893×4092*2
発色 モニタによる 若干暗い 普通(明るいというわけではない) 部屋の電灯による
視差 0だが別モニタを見つつ操作 3mm程*3 1mm程 無し
サイズ A3程のサイズででかい 22インチ液晶モニタと同程度の寸法なのででかい B4サイズでわりと小さい A4
筆圧レベル 2048 2048 2048
ドライバ安定感 良好 特に問題なし 普通 そんなものない
操作感 ペン先を見ずに描くことが出来るのが利点。画面が手で隠れることもなく板タブに慣れれば便利 中華製だが液タブとして申し分ない。ただ液晶モニタなので2時間程使用すると発熱が結構ある。大きさ的にも描きやすいので悪くない サイズは小さいものの視差も少なく描きやすい。OSが乗っているため別にメインPCがあると面倒だと感じる。端末だけでも使えるがマウスやキーボードをつけたくなったりする マスターすれば会議等リアルでも実力を発揮出来る
やり直しと色塗り CGなのでやり直し容易 CGなのでやり直し容易だが、別モニタなので色味チェックは必要 CGなのでやり直し容易 ボールペン一発描きにやり直し等無い。色塗りも失敗は許されない
使用後 でかいので片付けたいがめんどくさい メインモニタとして使用するなら良いが、サブとして利用するとサイドデスクが欲しい メインPCとして使うなら片付けなくていい 全く気にならない
必要な環境 タブを常時出しておけるデスクがあると便利 サブモニタとして利用するなら、タブを常時出しておける広さのデスクがあると便利 Cintiqを主に使うようにセッティングすれば便利そう PCに取り込むのであればスキャナが別途必要なのと、描いた後の紙の保管方法を考える必要はある
総評 板タブ派はこれで十分満足出来そう 価格的に手頃なので試しに使うにもオススメ OS付きなので無駄に高く感じるが、他にPCが無いか外出時は良さそう たぶんコスパ的にも最強のツールだと思う

使ってみた感想はこんな所。

 

使う環境を考える

既にタブレットを使ってる人はともかくこれから購入を検討する方は、どういう風なオエカキ環境を整えたいかをまず考える必要がある。

 

上記表にも書いたとおり、タブレット端末はCintiqのようなOS付きで単体で使えるもの以外、使わないときは概ね邪魔な存在であり置きっぱなしにするとPCのキーボードやマウスの置き場と重なり不便。

液タブ デスク - Google 検索 ※出て来る画像を見ても利便性良さそうなものはあまりない。

デスクに埋め込めれば利便性良さそうというのが一般的な認識だとおもう。

nlab.itmedia.co.jp

 

私はIntuosを使用していた時はガラステーブルのガラス下にタブレットをセットしてガラス上から描いて使っていたが、HUIONの液タブに切り替えたところ視差が気になった*4のでどうにもならなくなった。

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こういうニトリのやつ(既に販売終了)

 

そして下手に液タブに手を出すとハードが邪魔になり、手書きのほうが手軽で楽じゃね?という逆行に陥った。そのため今回コピー用紙という比較対象を用意した。

 

モニタが邪魔ならアームを使えば良いじゃない。

HUIONの液タブはモニタなんだから、モニタアーム使えば便利なんじゃね?と気付き試しに購入してみた。

モノはこれ。

ヒューレット・パッカード HP シングルモニターアーム BT861AA

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評価が高いエルゴトロン社のOEM製品で、エルゴ品より数千円安く色も黒で良い。

実際試すと動きは悪くないし片付けもしやすく重宝している。

といっても片付けが必要というだけでダルくなる事も…やはり十分なデスクスペースを確保したほうが良い。

 

結局何が良さそう?

紙に描いている方は板タブより液タブのほうがペン先を見て描くということが出来て良いとおもう。

板タブ慣れしている方は下手に液タブに手を出すと更に邪魔なものが出来るという認識をしておくほうが良い。

CintiqのようなOS付きのものを利用してPCごと乗り換えてしまえば気にならないかもしれないが、ブラウジング等で結局もう1台欲しくなるのであればHUIONのようなタブレット機能付モニタのほうが1台で収まるので使い勝手が良い。

 

タブレットの使い心地はヨドバシ等で試描出来るが、環境は自宅で整えてみないとなかなか分からないというのが現実問題になる。

高い買い物なので買う時は、どのように環境を整え使うか考慮しないと失敗するので気をつけたほうが良い。 

 

以上。

16/10/31 初稿。

16/11/23 アーム追記。

*1:概ねHDサイズを操作するのに適している

*2:ピクセルに直せばこれくらい

*3:アクリルを外せば0にできるのかもしれない?

*4:他にガラスのゆらぎで線が歪んだり、モニタ端をペンで検出しきれなかったりした。